Qt Champions for 2015に選ばれました!

 この記事は、Qt Advent Calendar 2015 - Qiitaの19日目(12/19)分でもあります。

 なんと! Qt Champions for 2015に選ばれました!!
 Qt Championsとは、「Qt道を突き進む、コミュニティーの星を選ぶ」つまり、今年のQtに貢献してくれた人を選びましょうという感じです(だと思ってます)。

 名誉な賞をいただき、大変うれしく思っております。ひとえに普段お世話になっている皆様のご助力があればこそです。
 Qtや数々のQtのイベントなどに関わる機会を作っていただいた、@task_jpさん。
 Qt名古屋の勉強会を開催していただいた、@androidzaurusさん。
 Qtの本を書くきっかけをいただいた、@tomo_watanabeさんと、@shin1_okadaさん。
 Qt Championsの推薦文を書いてくれた、@mogurisoさん。
 上げさせていただいた方以外にもQt関連だけでなく多方面の方にお世話になっております。本当にありがとうございます。

 今回の受賞について、とてもうれしく思う反面、自分でよかったのかなという気持ちもあります。
 昨年は、日本ですごい活躍をされている、@task_jpさんが受賞していたこともあって、自分とはレベルが違う人のための賞というイメージがあったからです。自分の感覚と少しズレてしまっていて、今ひとつ実感がわかないのも事実なのです。
 なぜなら、自分の感覚としては、常に「Qtで遊んでいた」だけだからです。
 実際、仕事でQtで使うわけでもなく、趣味の範囲でしか触っていません。運良く趣味と皆様の評価項目が重なっていたのだと思います。奇蹟ですね。ただ、今までQtに限らず、いろいろなことをしてきましたが、「自分が楽しいものをみんなにも知ってもらいたい」と考えてます。その辺りがうまいこと重なったのかも知れません。情報は発信するけど、さして頑張ってプロモーションしてないのが良くないかもですが。
 そんな自分ですが、今までにどんなことをしてきたか(遊んでいたか)を、振り返ってみます。何かの参考に......なるかな?
(え? どうでも良い? では、最後の方までジャンプでどうぞ。)

 2011年7月に名古屋で初めて行われたQt名古屋勉強会でQt Quick(QML)と出会いました。@task_jpさんのライブコーディングを見て「なんだこれは?」と思って始めたら面白くてはまりました。
 実は、この日まで僕はQtの存在すら知りませんでした。そんな程度でした。
 ですが、何か琴線に触れたらしく猛烈に遊び始めました。少し前にWiindowsMobile端末用に作成していたTwitterクライアントを移植しながら、「Qt Quickとはどのようなことができるのか?」というとに挑戦していました。当時まだまだ開発中だった(αだかβになったばかり)のQt for Androidも使用して、同じコードで複数の環境で動くアプリケーションを試していました。Windows/Linux/Mac/Android/Symbian/MeeGoあたりで動いていたと思います。

 そんなこんなしていたら、Qt Ambassadorになったり、当時Nokia Japanの主催する「Qt Developer Conference Tokyo 2011」で賞をいただいたりしました。Nokia N9いただきました。
 その後も、Qt Quickだけでどこまでできるかに挑戦する感じでアプリケーションを作成していました。とあるゲーム会社の偉い知り合いの方が、「とりあえず動くものを作って遊んでもらうのが大事」と言っていたので、おっさんががんばって若者に「やればできる」を見せるべく(誰も見てないんだけど)、1週間くらいでインベーダーゲーム風なシューティングゲームを作りました。偉い人にもお褒めの言葉をいただけたのを今でも覚えています(たぶん!)。
 その後に、JCROMというAndroidのカスタムROMがテーマ機能に対応していて、そのテーマ画像をPC上でプレビューできるアプリを作りました。しかも、Androidの動きを再現して実際に触っている感じで確認できるという無駄機能満載っぷりでした。

 やればなんとかなるもんだなーと思っていたところ、幸運にも技術評論社さん発刊の雑誌「Software Design」に単発で記事を書かせていただきました。更には、当時アスキー・メディアワークスさんから「Qt QuickではじめるクロスプラットフォームUIプログラミング」という本を出版させていただきました。趣味だ趣味だといいつつ、唯一仕事と言える出来事だったのかも知れません。あんまり、変なことを書くと編集さんに申し訳ないですね。

 その後、商業誌でのお話は残念ながらありませんが、同人誌でQtに関連する本を執筆するようになりました。これはもう完全に趣味全開で、表紙もご存じの通りかと思います。
 本を執筆するようになって、バグ報告をするようになりました。そんなこんなしているうちにパッチまで送ることになってました。Qt Installer Frameworkにはまって同人誌を書き始めたものの、日本語訳がまだらすぎてかっこ悪いことになっていたので、ある意味仕方なくはじめたことでした。英語が苦手なくせに翻訳してローカライズ用データの部分のパッチ送るとか正気の沙汰じゃないですね(笑)。翻訳がらみでしたが、少しC++のコードの修正をしてパッチを送ったこともありました。
 同人誌を執筆するようになったころには、某ブラウザゲームを楽しく遊ぶためのアプリケーションをC++メインで作成していたこともあって、Qt Quickじゃない素のQtにも少しは慣れてきていました。ですので、パッチを送るのも何とかなったのだと思います。

 さて、半年に一回のセルフ締切りのサイクルに入り込んだころ、Qt Contributors' Summit 2015へ招待していただけることになりました。初ヨーロッパな上に、英語しゃべれなくて現地では正直お地蔵さん状態でした。ですが、前夜祭的な集まりの時に、頑張って自分の本をQt Companyの本棚に寄贈したり、「僕、日本で本書いてるんだ!」って自己紹介らしきことができたりして、変なヤツがいるなーと印象づけられた気がします。まぁ、表紙があんな感じなのでインパクトはバッチリだったようです。Qt Contributors' Summitから帰ってきてからQt Installer Frameworkに新機能を追加してパッチを送りましたが、未だに取り込まれてなくて少しさみしいのは内緒ですよ!

 そして、気がつけば今年もQt Championsの募集が始まり、9月に推薦をしていただいて、今に至ります。
 本当に自由でしたね。たいして立派なものではありませんが、今後の抱負的なものを上げるとしたら。

 「"Qtの楽しい"を皆さんに知ってもらえるように情報を発信し続ける」

 でしょうか。冒頭の繰り返しで、厳密には「情報を発信」というより「何かしている姿を見せる」かもです。
 ここまで、長文におつきあいありがとうございました。
 
 もしかすると、Qtのことを敷居が高いと思われている方がいるかもしれませんが、案外大丈夫です。一度、Qtを触ってみてください。楽しいですよ~。
 Qtは、近年、車業界へも進出しているようですし、ますます発展していくと思います。ですが、日本語の情報が少ないなど、国内では問題があるのも事実です。まだまだ、僕なんか軽く飛び越えて勇者になれるチャンスいっぱいあります、皆さんもいかがですか?

 では、ありがとうございました!

追伸
 本日(2015/12/19)、東京で開催している勉強会でお祝いしていただきました!
 ありがとうございます!!!
 



 (注:僕は名古屋県民なので参加していません。でも、ペコちゃんにお祝いしてもらったぜ!)