Qt QuickアプリをSymbian^3端末へ転送してデバッグする

作成したアプリを端末に転送してリモートデバッグをする方法についてです。
Windows phoneやAndroidも開発環境から直接アプリを転送してテストができますが、Qtも当然できます。
シミュレータもお手軽でいいのですが実機があるなら実機ですよね。
シミュレータはブラウザ連携とかできないっぽいし。


詳細はこちら
デバイスへの接続関連:「Connecting Symbian Devices
デバッグ関連:「Debugging Qt Quick Projects



0.Nokia Suiteのインストール
 端末を繋げばマスストレージとしては見えるのですがQt Creatorから見えるようにするにはドライバが必要なので一緒にインストールです。
 ダウンロードサイト「Nokia Suite
 インストールできてデバイスを認識するとアプリのプロジェクト設定の実行の「コミュニケーションチャネル」に表示されます。
 



1.CODAのインストール
 端末にデバッグ用のエージェントをインストールします。
 コレです。
 
 QtSDKをインストールしているといろいろなバージョンのフォルダができていますが。
 各バージョンのフォルダのどれかに1つインストーラへのリンクが含まれるので端末のバージョンに合わせたものを選んでてください。
 そおすると、Nokia suiteにこんなダイアログが表示されます。
 
 OKすると端末にデータが転送されて、インストールするか聞かれますのでOKします。

 インストール後に再起動を求められますので再起動します。


 もしくは、「CODA Debug Agent」からダウンロードして手動インストールします。
 Windows 7を使用してUSBで接続した場合は以下のパスに配置すればインストール可能になります。
 「コンピューター\Nokia C7-00\Mass memory\Installs\」
コピー後、以下をたどると目的のファイルがあるのでインストールします。
 「Menu → Settings → Application manager → Installation files」



2.Symbian用のプロジェクト設定
 既に設定済みならスキップ
 「実行」タブで「SISパッケージをデプロイ」がビルドステップに必要です。
 (デフォルトで設定されているので特に変更することないと思いますが。)
 

 注意
 「SIS パッケージを作成」の詳細設定に「スマートインストーラパッケージを作成」がありますがコレにチェックするとデバイスへの転送で失敗します。



3.実行
 「Ctrl + r」とか左下の実行ボタンとかメニューの「ビルド → 実行」でアプリを転送して実行してくれます。


この段階で、「console.debug」は使えるようになってます。
が、ブレークポイントを使ったりはできません。
以下の手順でできるようになるはずなのですが、上記のデバッグに関する詳細情報に記載のある通りでQt 4.7.4以降がデバイスにインストールされている必要があるようです。
また環境が用意できたら試す予定です。

プリントデバッグができるだけでも全然違いますけどね。



4.ランタイムのビルド
 プロジェクトの設定を確認すると「QMLデバッグライブラリとリンクする」項目にビックリマークで注意書きとリンクがありますのでクリックします。
 
 ヘルパのビルドが始まって左にゲージが表示されます。
 しばらくすると終了してチェックボックスが使えるようになって、「脆弱性に関してのメッセージ」に更新されます。
 



5.実行
 「F5」とか左下のデバッグ開始ボタンでアプリを転送して実行してくれます。